ママ友に年賀状は送る? 気を付けたいママ友への年賀状

ママ友に年賀状は送る? 気を付けたいママ友への年賀状

仕事での付き合いがある方や親戚、親友など、毎年年賀状を送ることが当たり前になっている方がいる一方で、「年賀状を送ってもよいのか送らないほうがよいのか」と悩んでしまう方の代表格ともいえるのが「ママ友」かもしれません。

ママ友と一口にいっても、次のような種類があります。

 ・幼稚園のバス停や小学校の委員などが同じで、日常的に顔を合わせる近所のママ友

 ・子どもの習い事やクラスが同じで、見かければ挨拶や立ち話をする程度のママ友

 ・子ども同士のつながりがきっかけではあるものの、もはや親友レベルのママ友

 ・かつては仲がよかったものの、引っ越しや卒園・卒業などで現在は疎遠になってしまったママ友


このように、さまざまな関係性があります。付き合いの濃さや人数などもそのときどきによって変化していくのは、ママ友だからこその特徴ともいえるでしょう。

今回は、年賀状を送ってもいい・送ると喜んでもらえるママ友とそうでないママ友を判断するための考え方や、ママ友へ年賀状を送る場合の2つの注意点や、ママ友への年賀状に添えるおすすめの一言メッセージの例などを、具体的に詳しくご紹介します。


記事の監修者
中 川  越 〈なかがわ・えつ〉

中川越

プロフィール
1954(昭和29)年 東京品川生まれ。手紙文化研究 、コラムニスト 、イラストレイターとして幅広く活躍。
古今東西、有名無名を問わず、各種手紙に取材し、手紙の在り方、表現の工夫、コミュニケーションの本来について、日々探求を続けている。
中川  越 ホームページ


目次

ママ友に年賀状を送ってもいいかどうかの判断は「自分なら嬉しいか」で考える!

結論からいうと、年賀状を送るか送らないかは個人の自由ですし、「こんなママ友には絶対に年賀状を送るべき」というルールもありません。また、最近はLINEやInstagramなどで年賀状代わりに新年の挨拶を行う人も増えていて、そのようなツールでのあいさつのほうが、喜ばれる場合もあるでしょう。

次のようなママ友にはおおむね、年賀状を送ると喜ばれると考えてよいでしょう。

 ・転勤族でなかなか会えないが今はママ友の枠を超えた「親友」

 ・頻繁には会えないが、家族ぐるみの付き合いがあり、これからも仲良くしたい

 ・1年の後半に出産や引っ越しでバタバタしていたが、挨拶はしておきたい

 ・ママだけで会うことはあっても、子どもたち同士は会うことがなくなる

上記のようなママ友に対してやタイミングにおいては、新しく生まれた子どもの写真や、成長した子どもたちの姿を年賀状で送ると喜ばれるでしょうもらった側としては「今はこんな風に成長しているんだな」などと温かい気持ちになるはずです。

気持ちを伝えるツールやタイミングの選択肢はたくさんあります。年賀状を送ってもよいかどうかと迷ったときは、「自分がもらったら嬉しいか」という基準で考えてみるとよいでしょう。


逆に迷惑!?こんな場合は年賀状を送らなくてもOK

近年は個人情報の取り扱いも厳しいため、子どものクラス名簿も名前のみのものしか配られなかったり、クラス委員の方が任意のクラス名簿を作るなどといったことが多いものです。「連絡先程度ならまだしも、住所までは知られたくない」と考える方も少なくありません。

そのため、子どものクラスが同じで、見かければ挨拶や立ち話をする程度のママ友や、日常的にLINEなどでやりとりがあるようなママ友であれば、わざわざ住所を聞き出してまで年賀状を送ると迷惑がられる、とまでは思われなくても、「ちょっと重い・負担だな!」と思われてしまう場合も、なきにしもあらずです。

また、幼稚園のバス停や習い事が同じなど、年賀状が届いた数日後には顔を合わせるレベルで頻繁に会うママ友についても、年賀状を出さなくても、年明けに会った際に直接新年の挨拶をすれば問題はないでしょう。

ただし、「子ども同士が年賀状を交換したがっている」「ママ同士に年賀状を交換したいという意思がある」といった場合など、双方が望むのであれば、年賀状を送ることはむしろお互いの絆を強めることになるので、活用をおすすめします。


ママ友へ年賀状を送る際の2つの注意点

ママ友へ年賀状を送る場合に注意する2つのポイントをご紹介します。

年賀状は基本的にもらうと嬉しいものです。内容や表現について、できるだけ注意深く配慮しさえすれば、送ってもよいものかどうかと過度に気にしたり、臆病になったりする必要はありません。


①宛名の書き方

宛名の書き方は、ママ友との関係性に合わせて変えましょう。

付き合いの度合い

書き方例

アドバイス

家族ぐるみでの付き合いあり
※家族が4名以下の場合

(ママ友の夫の氏名)様
(ママ友の名)様
(子どもの名)君
(子どもの名)ちゃん

子どもが中学生以上の場合は敬称は「様」に

家族ぐるみでの付き合いあり
※家族が4名以上の場合

(ママ友の夫またはママ友の氏名)様
ご家族御一同様

夫との付き合いはそれほどなくても、「夫を立てる」という意味で夫の名前を書いておくと印象アップになる場合も

子ども同士の付き合いはあり
※夫とは一切付き合いなし

(ママ友の氏名)様
(子どもの名)ちゃん (子どもの名)君

子どもが4人以上いる場合は「ご家族御一同様」でよいでしょう

長年ママ友
としか付き合いなし

(ママ友の氏名)様

「ご家族御一同様」を入れてもOKですが、文面がママ友としか通じない内容であればママ友の氏名だけでよいでしょう


②「写真入り」にするかどうか

とくに単身ではなく家族がいる場合、写真入りの年賀状はもはやスタンダードなものとなっています。しかし、下記の場合子どもや家族の写真入りの年賀状を送ってよいか悩む方も少なくありません。

  • 第1子をきっかけにママ友になり、自分はその後第2子に恵まれたが、ママ友は第2子の不妊にかなり悩んでいる。
  • 喪は明けたものの、ママ友の子どもが亡くなっていたり、流産や死産を経験している。
  • ママ友が離婚をして現在大変な状況にある。


以上のようなケースでは、家族写真入り年賀状は、避けるのが無難です。

もちろん、このように考える相手方もあるでしょう。不妊に悩むママ友であっても、写真なしの年賀状を送ったときに、「去年までお互い写真入りだったのに、ひょっとして変に気を使われているのでは」「自分の子どもは亡くなってしまったけど、同級生である子供の成長を見たい」と思う方がいるかもしれません。

しかし、そうした方はごくまれで、しかも相手の方が、そのように思っているかどうかの確証を得ることはできません。

したがって、ご不幸あったり、不運に見舞われた方に対しては、しばらくは、写真入りの年賀状は避けて、別な穏やかな、大人しい静かなスタイルの年賀状を用意してお出しするのがよいでしょう。


ママ友への年賀状におすすめの一言メッセージはこれ!

ここからは、ママ友への年賀状におすすめの一言メッセージの例文を5つご紹介いたします。

  • 最近〇〇(習い事など)を始めました 私もサポート頑張ります
  • 昨年も親子共々大変お世話になりました 今年もたくさん遊ぼうね
  • 昨年は会えなかったけど お互い落ち着いたら家族同士で旅行にでも行きたいね
  • 今年もたくさんランチ行こうね 我が子はこんなに成長しました(夫も私も…笑)
  • いつも〇〇と仲良くしてくれてありがとう 今年も親子共々よろしくお願いします


ママ友が遠方に住んでいるか、毎日のように顔を合わせるかによっても内容は変わってきますので、ママ友との関係性に応じてメッセージも変化をつけることをおすすめします。

また、文字数のボリュームは、短すぎるとそっけない印象になりますが、長くなりすぎるのも相手が読むのに負担をかけてしまうこともあるでしょう。そのため、文字数のボリュームとしてバランスがよいのは、50文字以内程度、ハガキに対して2~3行程度でしょう。


まとめ

ママ友への年賀状は関係性がポイント

お子さんを持つママなら、一時的ではあっても親戚や同僚よりも家族の次に密接な関係にもなり得るママ友。親密なだけに、その大切な関係を保ち、よりよいものにするために、年賀状を送ってよいものかどうか、悩む場合が少なくありません。

年賀状を送ってよいものかどうか、送ると喜ばれるかどうかを判断するときのポイントは、そのママ友との関係性がどうかを十分見極めて、相手の気持ちに寄り添った内容の挨拶、表現を心がけます。根拠のないひとりよがりな憶測をもとにして、こうしたら喜ぶだろうと判断するのは、とても危険です。

また、せっかく年賀状を送ると決めたのなら、宛名やデザインのチョイス、一言メッセージなどにもちょっとした気配りを加えてみると、あなたのその想いはきっとママ友にも伝わるはずです。忙しい年の瀬であっても、この人にたっぷり時間をかけて年賀状を送りたい、と思いながら年賀状を書くことが、なによりも大切で、すてきな親愛の証になります。


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