【文例付き】年賀状で引越し報告をしてもいいの? 素朴な疑問や引っ越し報告の書き方をご紹介!

【文例付き】年賀状で引越し報告をしてもいいの? 素朴な疑問や引っ越し報告の書き方をご紹介!

年賀状を準備する時期と引越しの時期が重なった時には、年賀状で引越しの挨拶を行うという人も多いようです。これから引越しを控えた方々のために、「引越しの挨拶を年賀状でしてもいいの?」という素朴な疑問から、「元日を過ぎても引越しの挨拶を挨拶状で送っていいのか?」といったマナー、そして年賀状における引越し報告の書き方まで、素朴な疑問にお答えいたします。

目次

年賀状はいつからいつまで出せるの?寒中見舞いを出す期間は?

まず、引越し報告を兼ねた年賀状について触れる前に、年賀状を出せる期間と、寒中見舞いを出す期間について、改めて確認しましょう。

年賀状を出せる期間は、1月1日(元日)から1月7日(松の内)までです。元日、できれば1月3日(三が日)までに届くのが理想的です。年賀状の年内引受は12月15日からです。14日以前に出された年賀状は年内に配送されてしまいますので、気をつけてください。

また、1月8日以降に送る場合は、年賀状ではなく、寒中見舞いを送るようにしましょう。寒中見舞いを送る期間は1月8日から2月3日(節分)頃までです。


引越し報告を一緒に行う際の年賀状の基礎知識

それでは、引越し報告を兼ねた年賀状を出したいと考えた場合の基礎的な知識から説明します。

引越し報告と年賀状を一緒に送ることは一般的?

結論から申し上げると、年賀状に引越しの挨拶を書いて送ることは一般的であり、マナー違反ではありません。
引越しが決まった時、転居の挨拶状をいつ送るべきか…と悩んでしまう方は多いのではないでしょうか。
特に、年末年始が近づくタイミングであれば、なおさら悩んでしまいますよね。

引越しの挨拶状は、転居後1ヶ月以内に送るのが理想的と言われています。年賀状シーズンより前に引越しが決まった場合は、旧住所に住んでいる間に、新住所に移る時期を挨拶状で知らせた方が良いでしょう。

しかし、業者の手配や荷造りなどの準備で余裕・時間がなく、挨拶状が引越し後になってしまうことも多々あります。そのため、11月から12月に引越しをする場合、年賀状で新年の挨拶と引越しの報告を併せて行うこともあります。

それでは、どのような方に対して、引越し報告を兼ねた年賀状を送るべきなのでしょうか。
特に上司や先輩、取引先、恩師など目上の方に対しての報告は、年賀状で報告を行った方がよいと考えられる場合が多いです。

また、公私を問わず、普段から交流のある方には報告した方が良いと言えます。
年末年始を挟んだ時期に引越しを行う方は、上記の方々に挨拶状を兼ねた年賀状を送るべきでしょう。


年賀状に書く内容は?

実際に引越し報告を兼ねた年賀状を送る際の内容を見てみましょう。

このような順番で構成を考えるとよいでしょう。

  • 賀詞(新年を迎える、お祝いの言葉)
  • 新年の挨拶
  • 引越しの報告
  • 転居先の情報


まずは、通常の年賀状を同じく、「賀詞(新年を迎える、お祝いの言葉)」を最初に書きましょう。賀詞には「謹賀新年」「寿」「あけましておめでとうございます」といった文言が挙げられます。
元来、賀詞は4文字を用いるのが基本です。目上の方に対しては「謹賀新年」「謹賀新春」「恭賀新年」といった4文字の賀詞を選ぶようにしてみましょう。

次に必要なのは「新年の挨拶」です。「旧年中は大変お世話になりました」という謝意や「新年のお喜びを申し上げます」という挨拶を書きましょう。

その次に「引越しの報告」の文言を書きましょう。内容は引越ししたという事実と、転居先の情報を明記しましょう。
また、年賀状では冒頭には新年の挨拶を書くのが一般的なため、「拝啓」「敬具」といった頭語・結語は使用しません。


引越し報告を兼ねた年賀状の文例

次に、様々な状況で使用できる文例(テンプレート)をご紹介します。
ケースごとに分けて掲載していますので、シチュエーションに合わせてぜひご活用ください。


一般的な引っ越しの場合

・目上の方(上司や先輩)に向けて送る文例

謹賀新年

旧年中は格別のご指導をいただき厚く御礼を申し上げます

昨年○月に下記(左記)住所に転居いたしました

飛躍の年になるよう 目標を持って仕事に励みます

本年もよろしくお願い申し上げます

新住所:~~~


・家族や友人に向けて送る文例

あけましておめでとうございます

旧年中は大変お世話になりました

昨年○月 新しい住所に引越ししました

お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください

本年もどうぞよろしくお願いいたします

新住所:~~~


転勤による引越しの場合

恭賀新年

○○○在勤中は格別なご配慮を賜り御礼を申し上げます

昨年○月 異動により下記(左記)に転居いたしました

まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶を申し上げます

今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます

新住所:~~~


単身赴任の場合

謹賀新春

昨年は格別のご指導を賜り厚くお礼を申し上げます

このたび 転勤に伴い○○○に転居いたしました

子どもの教育などの事情もあり家族を○○○に残して単身赴任をすることになりました

お近くにお出かけの際にはお気軽にお立ち寄りください

新住所~~~


結婚による引越しの場合

新年明けましておめでとうございます

昨年はいろいろと心づかいをいただきありがとうございました

このたび結婚いたしまして ささやかながら左記(下記)にて新生活をスタートしました

皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます

本年も変わらぬお付き合いのほど どうぞよろしくお願いします

新住所~~~


離婚による引越しの場合

離婚による引越しの場合、相手方に余計な心配をかけないよう、「離婚」という言葉は避けた方がベターです。
名前の脇にさりげなく一言添え書きする程度の報告が良いでしょう。

添え書き例:

・独身に戻りました 心新たに頑張ります

・このたび旧姓に戻り 再出発することになりました

・母子(父子)○人で新しい人生を歩んでいくことにしました

新年のお慶びを申し上げます

昨年は大変お世話になり誠にありがとうございます

心豊かな一年になりますようにお祈り申し上げます

本年もどうぞよろしくお願いします

新住所~~~

名前:〇〇

このたび旧姓に戻り 再出発することになりました


引越し報告を兼ねた年賀状のポイント

引越し報告を兼ねて年賀状を出すときのポイントは1つあります。

  • 引越しの挨拶がメインにならないように注意する

年賀状は本来、相手に対する感謝や新年における健康と幸せを祈って送るものです。
そのため、下記の2つを工夫するとよいでしょう。

  • 冒頭の賀詞については文字のサイズを大きくしたり、異なる書体を使用したりして目立たせる
  • 新しい住所についても、相手にわかりやすく伝わるように記載する


文字が小さすぎて読めない、マンション名や部屋番号が潰れていて読めない、といったことが発生しては本末転倒になってしまいます。


郵便局の転居・転送サービスに申し込む

「引越ししたのはいいけど前の住所に年賀状が送られてるかも…」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このような不安をお持ちの方も届け出から1年間、旧住所宛てに届いた郵便物を無料で転送してくれるサービスがあるのでご安心ください。

利用方法は、下記の2つです。

  • 郵便局の窓口で転居届を提出する
  • インターネット上のサイト「e転居」を使って申し込む


いずれかを行えば、旧住所宛の年賀状や郵便物を受け取ることができるようになります。

※注意点:転居開始希望日からではなく、届け出から1年間となります

届け出を出していない場合、相手方に年賀状が返送されてしまう可能性があるため、必ず届け出を出すようにしましょう。
また、届け出は新居に引越しする前から行うことができます。なるべく早めに済ませて直前で焦らないようにしましょう。


引越しと年末年始、喪中が重なったときは?

最後に、引越し報告を兼ねた年賀状を出す際に喪中が重なった場合はどうすれば良いのかという疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
「喪中の場合は年賀状を送らない」ということはご存知だとは思いますが、下記の2パターンに分けて事例を見ていきましょう。

  • 送る側が喪中の時
  • 受け取る側が喪中の時


自分が喪中のときは?

自分が喪中の場合は「喪中はがき」または「寒中見舞い」を送るのがベターです。

年末年始と引越しが重なった場合、引越しの挨拶を兼ねた「喪中はがき」を年内に送るのがベストです。相手が年賀状を書き始める前に届く必要があるため、遅くとも12月初旬には届くように送ることが理想です。喪中はがきは年賀欠礼状とも呼ばれ、新年を喜ぶ挨拶を控えることを詫びるという意味合いがあります。

喪中はがきには、年賀欠礼以外の内容は記載しないのが一般的です。差出人の欄に「新住所」と記載するだけにとどめ、改めて寒中見舞いで引越し報告を行います。

また、喪中はがきの時期(12月初旬)を過ぎてから連絡をする場合には「寒中見舞い」において、喪中であることを伝えて引越しの挨拶を行うようにしましょう。


相手が喪中のときは?

知人から受け取った「喪中はがき」への返事(喪中見舞い)を兼ねて引越し報告をする場合は、年賀状ではなく、1月8日以降に「寒中見舞い」を送るようにしましょう。

寒中見舞いを送る時期は1月8日以降となってしまうため、早めに返事をしたい場合は「喪中見舞い」を送るようにします。


喪中見舞いの文例

ごていねいなご挨拶状をいただきありがとうございます

喪中はがきを拝見して はじめて○○様のご逝去を知りました

お悔やみも申し上げず失礼いたしましたことをお許しください

遅ればせながら ○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます

お気を落とされていることと存じますが どうぞご自愛なさって新年をお迎えください


喪中見舞いでは、喪中はがきと同様、近況報告などについては書かないことが基本です。新居へのお誘いや引越しの報告を行いたい場合は、差出人の欄に「新住所」「引越しました」とだけ書き、喪中はがきを送ったあと、年明けの「寒中見舞い」で挨拶をするようにしましょう。

いかがでしょうか。今回は引越し報告を兼ねた年賀状について、基本的な知識やマナー、文例を解説いたしました。年末年始に引越しが重なると、多忙になりどうしても挨拶は遅れてしまいがちになってしまいます。

いずれにしても、挨拶状は相手を想い、伝えようとする気持ちが一番大切です。
本記事を参考に、いつもお世話になっているあの方へ、心のこもった一通を送ってみてください。


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