年賀状を連名で出す時に気を付けたい書き方やマナーとは? ビジネスマナーも解説

年賀状を連名で出す時に気を付けたい書き方やマナーとは? ビジネスマナーも解説

結婚や出産、転職など、人生のステージが変わるたびに、年賀状を連名で出すこともあるのではないでしょうか。しかし、連名は通常の年賀状と少し書き方が異なるため、どうか書けばいいのか悩んでいる方も多いと思います。
今回は、年賀状の連名の書き方やマナー、ビジネスマナーなどを解説します。


記事の監修者
中 川  越 〈なかがわ・えつ〉

中川越

プロフィール
1954(昭和29)年 東京品川生まれ。手紙文化研究 、コラムニスト 、イラストレイターとして幅広く活躍。
古今東西、有名無名を問わず、各種手紙に取材し、手紙の在り方、表現の工夫、コミュニケーションの本来について、日々探求を続けている。
中川  越 ホームページ


目次


年賀状を連名にするケースとは

年賀状を書く際に連名を使用するかどうかは、相手との関係性によって変化します。たとえば、以下が挙げられます。

家族ぐるみで付き合いがあるケース

子供や地域や趣味の集まりなどが高じて、家族ぐるみの付き合いになるケースもあります。家族ぐるみで付き合いがある場合、年賀状は「家族連名」にするのがおすすめです。

たとえば、裏面を家族や子供、ペットの写真などにすれば、近況を伝えることができます。ペット関連の付き合いがある場合、ペットの名前を入れるのもよいでしょう。


親戚同士のケース

親戚に年賀状を送る際は、宛先も差出人も「家族連名」にするのがおすすめです。親戚といっても、頻繁に会う方もいれば、めったに合わない方もいます。

特に結婚したばかりだと、名前を覚えてもらっていない場合もあります。そのため、差出人を家族連名にして送れば、名前を覚えてもらうきっかけにもなるでしょう。


夫婦で面識があるケース

夫婦とも面識がある場合は、「夫婦連名」がおすすめです。たとえば、夫婦で会話をしたことがある場合や配偶者を紹介した場合は、宛先・差出人を夫婦連名にしましょう。
夫婦連名は「夫婦でお世話になっている」という感謝の意味も込められます。

相手の配偶者とは面識がない場合は、連名ではなく個人名でもかまわないでしょう。
ただし、相手が宛先を夫婦連名で送ってきた場合、次の年はこちらも夫婦連名で出すことをおすすめします。


宛先を連名にする時の基本的な書き方

ここでは、宛先を連名で書く際のポイントをご紹介します。

・名前の順番
宛先を書く場合は、必ず世帯主を一番右側に書きましょう。夫が世帯主である場合、夫の名前を一番右側に書きます。
その次に配偶者、子供の名前の順番で書きます。世帯主と同じ苗字である場合、2人目以降の苗字は省略します。

・敬称
宛先の名前の下には一人ずつ「様」を付けます。子供の場合は「様」ではなく、「くん」や「ちゃん」などでも問題ないとされています。
特に小学生以下で、何度か面識がある場合、「様」だとよそよそしいイメージになってしまうでしょう。そのため、「くん」や「ちゃん」を付けることで、親愛を伝えることができます。

・家族の人数
家族の人数が4人以上になる場合は、世帯主+ご家族様と省略することができます。見た目もスッキリして、宛先欄をきれいにまとめることができます。


横書きの場合

目上の人に送る場合以外であれば、横書きでも問題ありません。年賀状は縦書きが基本ですが、裏面のデザインによっては横書きの方が見やすいケースもあるでしょう。

横書きの場合も、縦書きと基本的なルールは変わりません。世帯主を上にし、次に配偶者、子供という順番で書きます。


差出人を連名にする場合

差出人を連名にする場合も、基本的には宛先と同様です。
一番右側が世帯主、その次は配偶者、子供という順番で書きます。家族で苗字が同じ場合、世帯主以外は苗字を省略します。差出人の名前は、表面の切手の幅に収まるように書きましょう。

差出人の名前は裏面に書いても問題ありません。ただし、裏面と表面両方に差出人名を書くのはNGとなります。裏面のデザインや連名で書く人数に合わせて、どちらかに記載しましょう。


ビジネスで送る場合

ビジネスシーンでは、連名を使わないのが一般的です。取引先や担当者などに送る場合、同じ取引先や部署でも、担当者ごとに一枚ずつ送ります。

個人宛の年賀状には、会社名、部署、肩書きを記載します。氏名の上にやや小さい字で書きましょう。「肩書き・役職名+氏名+様」がセットです。
「社長○○様」が正しく、「○○社長様」は間違いです。また会社名を、(株)と略すのは失礼にあたるため、正式名称を書きましょう。

部署単位でお世話になっている場合は、部署全体に宛ててもよいでしょう。その場合は、宛名を「〇〇部御中」を書きます。
同じ企業で、別々の部署に所属している複数人に出したい場合は、「○○(企業名)御中」と書きます。


まとめ

家族ぐるみや夫婦で付き合いがある場合は、年賀状は連名で書くのが一般的です。
連名にすることで「家族(夫婦)でお世話になっています」という気持ちを込めることができます。

ビジネスシーンでは、基本的には連名は使いません。同じ企業で同じ部署に所属している場合は「部署名 御中」、同じ企業で違う部署の場合は「企業名 御中」とします。
連名は、送りたい相手との関係性によって書き方が大きく異なります。ルールをしっかりふまえて、新年のあいさつを伝えましょう。



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