年賀状のビジネスマナーを解説！　文例などもご紹介します

ビジネス用年賀状の表面の書き方

年賀状は、住所や氏名を書く方を「表面」、挨拶やイラストを描く方を「裏面」とします。
ここでは、ビジネス用の年賀状の基本的なマナーと書き方をご紹介します。

1.住所
住所は都道府県から書きます。アパート名やマンション名、ビル名なども省略せずに記入します。
また番地は、縦書きの場合は漢数字、横書きの場合はアラビア数字を用いましょう。

2.肩書きや役職名
肩書きや役職名は、氏名の上にやや小さい字で書きます。「肩書き・役職名＋氏名＋様」の順番で書きましょう。

3.敬称
敬称は原則として、個人宛は「様」、会社や団体宛は「御中」です。
恩師や医師、弁護士、会計士などは「先生」としますが、こちらも個人的な付き合いがあるなら「様」でも問題ありません。

ビジネス用年賀状の裏面の書き方

裏面には、賀詞、本文、年号、添え書きなどを書きます。
添え書きは必ず記入する決まりはありませんが、近況やあいさつ文を添えると、丁寧な印象を与えるでしょう。それぞれ詳しく解説します。

賀詞（がし）は基本的に4文字にする

賀詞とは新年を祝う言葉で、「謹賀新年」「迎春」などが該当します。
賀詞には種類があり、相手との関係性によって変えるのが基本です。ビジネスや目上の人に対する賀詞は「4文字」が適しています。
たとえば、以下のような賀詞がおすすめです。

「賀正」や「迎春」などの2文字の賀詞は、簡略化した表現であり、同等や目下の人向けとされています。
そのため、ビジネス用の年賀状では4文字にしておくのが無難です。

意味が重複しないようにする

重複にも気を付けましょう。年賀状の賀詞の後に、「あけましておめでとうございます」と続けると、意味が重複してしまいます。

4文字の賀詞にするか、「謹んで新春のお慶びを申し上げます」のような文章の賀詞にすることをおすすめします。

また「元旦」は「1月1日の朝」を指します。そのため、「令和〇年1月元旦」という言葉は間違いになります。「令和〇年元旦」と書きましょう。

ビジネス用年賀状のポイント

ビジネス用の年賀状では、通常の年賀状と同様に気を付けたいマナーがいくつかあるため、ご紹介します。

元日に届くように出す

ビジネス用年賀状を個人宛に送る場合、元日に届くように投函します。
年賀状自体のマナーを守っていたとしても、元日に届かないと失礼にあたってしまいます。

企業宛に出す場合も、仕事始めの日までに届くようにしておきましょう。
郵便局では、年賀状の受付期間を設定しており、12月15日から25日までに投函すれば、元日に配達してくれます。早めの準備を心がけましょう。

忌み言葉を使わない

「枯れる」「失う」「衰える」「倒れる」「終わる」などの言葉は、忌み言葉とされているため、使わないようにしましょう。
つい書きがちな「去年」という言葉も、「去」という字が忌み言葉になります。

そのため、「昨年」や「旧年」を使います。また、近年共通の話題として書きがちな「コロナ禍」も、「禍」が不吉な意味を持っているため避ける必要があります。

ビジネス用年賀状の文例

ビジネス用の年賀状では、相手に合わせて文章を考えることが大切です。
基本を抑えつつ、相手のことを考えてアレンジしましょう。ここでは、以下の年賀状で使える文例をご紹介します。

文例1

謹賀新年
旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り御礼申し上げます
今年も変わらぬお力添えのほど 何卒よろしくお願いいたします

文例2

謹んで新春のお慶びを申し上げます
昨年は格別のお引き立てにあずかり大変ありがとうございました
貴社のますますのご発展と皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます
どうぞ本年もよろしくお願いいたします

文例3

新年おめでとうございます
旧年中は大変なご支援を頂き心より感謝申し上げます
今後もご期待にお応えできるよう努力して参ります
本年もお世話になることと存じます
どうかよろしくお願いいたします

まとめ

ビジネス用の年賀状では、特にマナーに気を付ける必要があります。
宛名や住所を間違いないようにし、失礼がないかをきちんとチェックしましょう。