幼少より書道に携わり、数々の作品制作と仕事を続けてきたお二人の書家。筆文字と親和性の高い年賀状の制作に関り続けてくださり、多くの方に年始のご挨拶が届けられてまいりました。
今回も辰年の2024年に向けて、新たな気持ちで揮毫していただきました作品を年賀状に仕上げました。
辰年もぜひ、「書家の年賀状」を大切な方へお贈りいただけたら幸いです。
涼風花×武田双龍
書家の新春対談PART2
書家の年賀状競演3年目にして初めて、2023年の新春対談が実現したお二人。 その時お話しされていたご自身の現状や仕事の取り組み、年賀状への想いなど、 1年経った今、改めて振り返っていただきました。はたして心境の変化などあったのでしょうか?
涼: 山で書を書く・・・やっぱりストイックなんですね!・・・笑
武田: そうですね、こう見えて楽観的なんです。落ち込むことはほぼなくて、できないことはできないって、まあいっか、と常に思うようになっていますね。今できることはここまでかなって。
武田: 僕は計画的に、ここまでとスケジュールを決めて書いています。そうすることで、瞬間的に力を込めて書くっていうことを心がけています。昨年、書に“色気”を求めたいと話しましたが、それもどうしてなのか、どうしたら表現できるのかとか、言語化していきたいという思いが強いです。そういう意味ではロジカルな考え方なんだと思います。
武田: そうですね。柔らかい筆は難しいと思っているのですが、涼さんの字は柔らかい中に芯があったり、柔らかい筆圧だったり、強弱や清濁が表現できてるし、柔らかい筆を使いこなしている良い字だなと思います。私が思う“巧稚”が表現できていて、一文字一文字に巧みさと稚拙が入り混じっていて、とてもバランスがいいと思います。
涼: コロナ禍で力を抜く事を覚えてしまったので、2023年はゆる〜く、好きに書いていました。私にとってコロナ禍は、これからの書道家人生に大きな影響があったと感じます。力の抜けた今だから、2024年は十数年振りに個展ができるかな、なんて思っています。
同世代のお二人の書道家。武田さんが17年、涼さんが13年のキャリアの中で色々な経験をされており、
その時期の書が表現されている。お二人とも個性的で、相反する部分もありつつ、求めるところが共通していることが感じ取れました。
長らく年賀状の書を書いていただいていて、同じ舞台で紹介させていただいていることを、本当にありがたく感じられる対談でした。
2024年は、お二人の展示会が開催されるよう、期待しております。
涼風花×武田双龍
書家の新春対談PART2
書家の年賀状競演3年目にして初めて、2023年の新春対談が実現したお二人。 その時お話しされていたご自身の現状や仕事の取り組み、年賀状への想いなど、 1年経った今、改めて振り返っていただきました。はたして心境の変化などあったのでしょうか?
涼: 私も全く同じで、ストイック、「我武者羅」とかを書かれたり、男気強いイメージでしたが、物腰が柔らかくて、たくさん褒めてくださるなあって・・・・笑。今日も実際お会いして、雰囲気もそのままで、非常に落ち着きます。普段はどのように過ごしてらっしゃるんですか?
武田: 相変わらず山登りとか筋トレとか、一人で何か計画を立てて実行するのが好きなんです。山で一人で寝泊まりして、たまには書を書いたりとか。
涼: 山で書を書く・・・やっぱりストイックなんですね!・・・笑
涼: コロナ禍ではマスクで表情が読み取れないから、人との関係が難しくて、元に戻れるのかな?って不安でした。2023年になって人と会えたり、笑顔を見られるようになって安心できるようになってきました。ただ、以前とは変わっているなって感じはあります。書では、以前私は、時間も忘れて書きまくるタイプだったのですが、頑張り過ぎてパンクしそうになっていた・・・って思えてきて、肩の力を抜いて楽しんでも良いのかなって思えるようになってきました。
涼: そんな風に思っていただいて、とても嬉しいです!以前はルールに囚われ過ぎて、固くなってしまい、苦しかったのかなって。そういう意味で、2023年は一旦好きなものを探す、色々見てみて、そうすることで直感的でも良いな、って思えるようになりました。
涼: そう言われる双龍さんこそ、計画的に実行するなんてめちゃくちゃ真面目じゃないですか。できなくて落ち込むことはないんですか?
涼: 結局何枚も書いていても、最初の一枚が良いなって感じられて、枚数じゃないんだなって思うことも少なくないです。書き込めば書き込むほど、カスレや滲みなどに細かくこだわったりして、計算的になっているなって感じて、先ほどお話ししたように、直感を信じてみようかと思うようになったんです。
武田: そうですね。書道って元来苦しいものだと思います。でも、あまりに詳細にこだわってしまうと苦しくなってしまい、書にその苦しさが出てしまうと感じます。ですから、なんとか楽しんで書を書くことを心がけ、楽しい書で皆さんを元気にしたいと思っています。
涼: そういう意味では私もコツコツ何枚も積み重ねていくっていうのが好きなのかもしれません。筋トレと共通するところがありますね。・・・笑。書道って90歳超えても進化していけるもので、経験したのちにそれが蓄積されて表れていく、そこが魅力ですね。なんでも無駄ではないな、と思えます。
武田: 僕は計画的に、ここまでとスケジュールを決めて書いています。そうすることで、瞬間的に力を込めて書くっていうことを心がけています。昨年、書に“色気”を求めたいと話しましたが、それもどうしてなのか、どうしたら表現できるのかとか、言語化していきたいという思いが強いです。そういう意味ではロジカルな考え方なんだと思います。
涼: 私は柔らかい筆で書いたのですが、滲みが出たり輪郭が柔らかくなるので、強さとか勢いも出るように心がけました。その時のテンションがすごく大事ですね。
武田: そうですね。柔らかい筆は難しいと思っているのですが、涼さんの字は柔らかい中に芯があったり、柔らかい筆圧だったり、強弱や清濁が表現できてるし、柔らかい筆を使いこなしている良い字だなと思います。私が思う“巧稚”が表現できていて、一文字一文字に巧みさと稚拙が入り混じっていて、とてもバランスがいいと思います。
涼: ありがとうございます。黒と白のバランスとか、筆を動かすスピード感で滲みやカスレが考え通りに表現できた時は最高ですね。普段は天然だと言われますが、筆を持つと瞬時に考えて書いていくという、双龍さんが最初にイメージされていたクールな面はその時はあるかもしれませんね・・・笑。
涼: コロナ禍で力を抜く事を覚えてしまったので、2023年はゆる〜く、好きに書いていました。私にとってコロナ禍は、これからの書道家人生に大きな影響があったと感じます。力の抜けた今だから、2024年は十数年振りに個展ができるかな、なんて思っています。
同世代のお二人の書道家。武田さんが17年、涼さんが13年のキャリアの中で色々な経験をされており、
その時期の書が表現されている。お二人とも個性的で、相反する部分もありつつ、求めるところが共通していることが感じ取れました。
長らく年賀状の書を書いていただいていて、同じ舞台で紹介させていただいていることを、本当にありがたく感じられる対談でした。
2024年は、お二人の展示会が開催されるよう、期待しております。