分かりやすい!結婚式招待状を連名で出す場合とそのマナー
2024.06.04

記事の監修者
安東 徳子
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戸板女子短期大学 服飾芸術科 教授 |
経歴 |
結婚式は人生の中でも特別な一日ですが、その前に欠かせないのが「結婚式招待状」の作成です。
この招待状一つで、ゲストへの気持ちや結婚式の雰囲気を伝えることができます。
本記事では、招待状の基本的な書き方から、様々なスタイルやシチュエーションに合わせた書き方までを詳しくご紹介しています。
新郎新婦の皆様には、本記事を参考に、自分たちらしい招待状を作成していただき、ゲストとの特別な一日をより豊かにする手助けとして活用していただければ幸いです。
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結婚式招待状とは
結婚式招待状とは、新郎新婦からゲストへ向けて送られる、結婚式の日時や場所などを伝えるフォーマルな手紙です。
この招待状は、デザインから文面まで、新郎新婦の想いをゲストに伝える大切なアイテムです。
一生に一度の特別なイベント、結婚式の雰囲気や意向を具体的に伝えるものとなります。
なぜ結婚式招待状が重要なのか
招待状は、ゲストに結婚式の詳細を知らせるだけでなく、新郎新婦の結婚式への気持ちやテーマを伝える重要なツールです。
そのため、招待状の書き方一つでゲストの結婚式への期待感を高めることができます。
また、招待状の内容やデザインは、新郎新婦のセンスやお二人らしさを反映することから、ゲストにとっては新郎新婦をより深く理解する機会にもなります。
■招待状を出すことの効果
・ゲストの結婚式への期待感を高める
・新郎新婦のセンスやお二人らしさを反映できる
・ゲストに対する配慮と感謝の気持ちを伝えられる
■注意点
・書き方を間違えると誤解を招く可能性がある
・時間と労力を必要とするため、作成時間は余裕を見て確保する
結婚式の第一印象を決める大切な招待状だからこそ、プロの力を借りて、ミスなく、効率的に準備を進めていきましょう。

結婚式招待状の役割とは
結婚式招待状の役割とは結婚式の詳細を正しく伝えることです。
また、以下の要素も結婚式招待状が果たす大きな役割です。
①新郎新婦の想いやメッセージを伝える
②ゲストに対する感謝の気持ちを伝える
結婚式招待状の作成は、初めは複雑に感じるかもしれません。
しかし、各要素を理解し、それを丁寧に表現することで、印象的な招待状を作成できます。
結婚式招待状の基本的な書き方
結婚式招待状の書き方は様々ですが、基本となるのは以下の点を明記することです。
・ご招待の依頼文(本文)
・差出人の名前
・差出日
・結婚式の日時
・結婚式の場所
・出欠席の返信期日
※結婚式のスタイルによって、上記の他に「媒妁人の記載」「ドレスコード」「会費」の記載を追加します。
これらの基本情報を含め、招待状を通して新郎新婦のお二人らしさや結婚式のテーマを伝えるようにしましょう。
テンプレートを利用した書き方
結婚式招待状を初めて作成する方や、時間に制約がある方には、テンプレートの利用がおすすめです。
テンプレートを使用すると、短時間で完成させられる上に、プロのデザイナーが作成した美しいデザインを活用できます。
また、テンプレートの書式に従って文章を書くことで、ミスを避けることができます。
■メリット
・短時間で完成させられる
・プロのデザインを活用できる
・ミスを避けられる
■デメリット
・個性やオリジナリティが出しにくい
・同じデザインの招待状を他の人と重複する可能性がある
オリジナリティを活かした書き方
時間と予算に余裕がある場合、オリジナルの結婚式招待状を作成するのは良い選択です。
自分たちだけのオリジナルの招待状を作成することで、ゲストに印象深いメッセージを伝えることができます。
また、自由な発想で作成することで、新郎新婦のお二人らしさを最大限に引き立てることができます。
■メリット
・印象的なメッセージを伝えられる
・新郎新婦のお二人らしさを最大限に引き立てられる
・自分たちだけの特別な招待状を作成できる
■デメリット
・時間とコストがかかる
・デザインや文章作成のスキルが必要
結婚式招待状の書き方は、新郎新婦のライフスタイルや結婚式のテーマに応じて異なります。
どの方法を選ぶにせよ、ゲストに対する感謝の気持ちを忘れずに、新郎新婦らしい招待状を作成しましょう。
差出人の決め方

差出人をどうするか、どういったルールがあるのか、この点で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
差出人は、要するに「結婚式の費用を担当する人(主催者)」を指します。
そのことを念頭に置いておくと、差出人についてスムーズに理解できます。
差出人のパターン
差出人は大きく分けて以下の3パターンがあります。
①新郎親・新婦親の連名
②親子連名
③新郎新婦連名
①が一番格式高く、③がカジュアルな式の印象をゲストに与えます。
昔は結婚式は「両家の結びつき」という意識が強かったことから、差出人は①新郎親・新婦親の連名が一般的でした。
しかし最近の結婚式はカジュアルなものが増えており、③の新郎新婦名義が主流となっています。
ただし、両家の事情により①新郎親・新婦親の連名や②親子連名を選択する場合もあります。
両家の関係性や様々な理由がありますので、差出人は必ず両家両親に了承を得ましょう。

連名での結婚式招待状の表現
両親や親子としての連名で結婚式招待状を作成すると、ゲストに対してよりフォーマルな印象を与えることができます。
こだわりを持って老舗の結婚式場を利用する新郎新婦にとって、厳かな雰囲気を演出する効果も期待できます。
連名を使った文例
連名の招待状にする場合の文章例 をいくつかご紹介します。
①親御様主体(媒妁人なし)
謹啓 ○○の候 皆様には益々ご清祥のことと
お慶び申し上げます
このたび
一郎 長男 太郎 と 一夫 長女 花子との
婚約相調い結婚式を挙げることになりました
つきましては 幾久しくご懇情賜りたく
披露かたがた小宴をもうけたいと存じます
ご多用のところ誠に恐縮ではございますが
ご列席いただきたくお願い申し上げます 謹白
郵便一郎 便箋一夫
ご案内の通り私たちは結婚することとなりました
新しい人生の門出を見守っていただければ幸いに存じます
今後とも末永くご指導のほどよろしくお願い申し上げます
郵便太郎 便箋花子
②親御様主体(媒妁人あり)
謹啓 ○○の候 皆様には益々ご清祥のことと
お慶び申し上げます
このたび 〇〇様ご夫妻のご媒妁により
一郎 長男 太郎 と 一夫 長女 花子との
婚約相調い結婚式を挙げることになりました
つきましては 幾久しくご懇情賜りたく
披露かたがた小宴をもうけたいと存じます
ご多用のところ誠に恐縮ではございますが
ご列席いただきたくお願い申し上げます 謹白
郵便一郎 便箋一夫
私たちふたりは結婚することとなりました
新しい人生の門出を見守っていただければ幸いに存じます
今後とも末永くご指導のほどよろしくお願い申し上げます
郵便太郎 便箋花子
③新郎新婦主体(媒妁人なし)
皆様にはご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 私たちは
結婚式を挙げることになりました
つきましては お世話になっている皆様をお招きして
心ばかりの小宴をもうけたいと存じます
ぜひご列席くださいますようお願い申し上げます
郵便太郎 便箋花子
ご多用のところ誠に恐縮に存じますが
ふたりのためにお力添えをいただきたく
何卒よろしくお願い申し上げます
郵便一郎 便箋一夫
④新郎新婦主体(入籍済み・媒妁人なし)
謹啓 ○○の候 皆様には益々ご清祥のことと
お慶び申し上げます
このたび 私たちは※①○○年○月○日に入籍し
結婚式を挙げることになりました
つきましては 披露かたがた
心ばかりの小宴をもうけたいと存じます
ぜひご列席くださいますようお願い申し上げます 謹白
郵便太郎 便箋花子
ご多用のところ誠に恐縮ではございますが
ふたりのためにお力添えをいただきたく
何卒よろしくお願い申し上げます
郵便一郎 便箋一夫
※①には入籍日をご記入ください
⑤新郎新婦主体(媒妁人あり)
○○の候 益々ご清祥のこととお慶び申し上げます
このたび 高橋光夫様ご夫妻のご媒妁により
私たちは結婚式を挙げることになりました
つきましては お世話になっている皆様をお招きして
心ばかりの小宴をもうけたいと存じます
ぜひご列席くださいますようお願い申し上げます
郵便太郎 便箋花子
ご多用のところ誠に恐縮に存じますが
ふたりのためにお力添えをいただきたく
何卒よろしくお願い申し上げます
郵便一郎 便箋一夫
連名が推奨されるシチュエーション
次に、招待状を両親や親子の連名にすることが推奨されるシチュエーションをお伝えします。
①伝統や格式を重んじる場合
②ゲストに両親の知人が多い場合
③多額の資金援助を受けており、両親からの希望があった場合
この他の場合でも、それぞれの家庭事情で両親や親子連名の選択がベストな場合があります。
必ず両家両親と相談してから差出人を決定するようにしましょう。
結婚式招待状作成のポイント

この記事を通じて、「結婚式招待状」の重要性、書き方の基本、連名の活用例等について詳しくご紹介してきました。
結婚式招待状作成のポイント再確認
まずは重要なポイントを再確認しましょう。
結婚式招待状は、ゲストへの最初のコンタクトであり、大切な情報を伝える手段です。
テンプレートを使用する場合でも、結婚式の情報を適切に伝えられるように細心の注意が必要です。
連名の活用で、ゲストに対する感謝の意を伝えることができます。
ただし、連名の活用にはルールがあり、それを理解し適切な方法を用いることが重要です。
失敗を避けるためには、結婚式招待状作成のポイントを押さえ、一般的なミスを知っておき、それを回避することが必要です。
結婚式招待状作成で重要な「ゲストへの敬意」の示し方
結婚式招待状作成は、新郎新婦の想いを形にする一環です。
どのようなデザイン、案内文を選択するかによって新郎新婦らしさを表現できます。
また、本状やゲストの氏名の誤字脱字は大変失礼にあたるので、最終チェックを怠らないよう注意しましょう。
招待状の作成とはまさに「心を込めて」行う作業であり、細部にまで思いを込めることが、ゲストに対する敬意となります。
この記事が、あなたが結婚式招待状を作成する上での一助となることを心より願っています。
Q&A

結婚式招待状とは何ですか?
結婚式招待状は、新郎新婦からゲストへ送る公式の招待状で、結婚式の日時、場所、新郎新婦の名前などの詳細を伝えるものです。
この招待状を通じて、ゲストに対して新郎新婦の大切な日への参列を依頼します。
なぜ結婚式招待状が重要なのですか?
結婚式招待状は、新郎新婦からゲストへの最初のコンタクトであり、結婚式の情報を伝えるだけでなく、新郎新婦の想いや結婚式の雰囲気を伝える大切なアイテムであるためです。
結婚式招待状の基本的な書き方はどうすればいいですか?
結婚式招待状は、日時、場所、新郎新婦の名前、返信期日などの基本的な情報を記載します。
さらに、テンプレートを使って書くことも、オリジナリティを活かした個性的な書き方をすることも可能です。
連名とは何ですか?また、どのように表記するのが適切ですか?
結婚式招待状の連名とは、招待状の差出人に対し、複数の人の名前を並べて表記することを指します。
①新郎親・新婦親の連名②親子連名③新郎新婦連名のいずれかを選択することが主流です。
なお、それぞれのご家庭の事情がありますので、差出人と連名表記方法は新郎新婦のみで決定するのではなく、必ず両家両親に確認しましょう。
親子や両親の連名を結婚式招待状に採用する際のメリットは何ですか?
親子や両親の連名で招待状を作成することで、厳格で伝統ある結婚式の雰囲気をゲストに伝える効果があります。
そのような結婚式をイメージしている方は親子や両親連名の招待状を検討することをおすすめします。
まとめ
結婚式招待状は、新郎新婦からゲストへの最初のコンタクトであり、結婚式の情報を伝えるだけでなく、新郎新婦の想いや結婚式の雰囲気を伝える大切な手段です。
その作成においては、基本的な情報の正確さはもちろん、テンプレートを利用した確実な書き方から、オリジナリティを活かした個性的な書き方まで様々な方法が存在します。
また、結婚式招待状の差出人には、新郎新婦連名の他に「親子、両親連名」というパターンもあります。
親子、両親連名での招待状はゲストに伝統的な結婚式を連想させ、より厳かな結婚式を演出できるでしょう。
招待状の作成に際しては、情報の欠落や誤字脱字、不適切な連名の使用などのミスを避けるため、確認作業を丁寧に実施することが重要です。
結婚式招待状作成は、新郎新婦の大切な日をゲストと共有するための最初の一歩。
心を込めて、最良の招待状を作成しましょう。