寒中・余寒見舞いの書き方や例文・メッセージを解説します

寒中・余寒見舞いの書き方や例文・メッセージを解説します

寒さの厳しい季節に出す寒中・余寒見舞い。年賀状よりは出す機会が少ないため、書き方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、寒中・余寒見舞いの書き方や例文などをご紹介します。


記事の監修者
中 川  越 〈なかがわ・えつ〉

中川越

プロフィール
1954(昭和29)年 東京品川生まれ。手紙文化研究 、コラムニスト 、イラストレイターとして幅広く活躍。
古今東西、有名無名を問わず、各種手紙に取材し、手紙の在り方、表現の工夫、コミュニケーションの本来について、日々探求を続けている。
中川  越 ホームページ


目次


寒中・余寒見舞いの書き方

寒中・余寒見舞いは、主に以下の内容で構成されています。

1. 寒中・余寒見舞いのあいさつ
最初に、寒中・余寒見舞いのあいさつを書きます。
はがきを出した目的を明確に伝える一文になるため、やや大きめに書きましょう。

2. 時候のあいさつ
寒中・余寒見舞いのあいさつの次に、時候のあいさつを書きます。「松の内の賑わいも過ぎ」や「余寒厳しき折柄」などが時候のあいさつになります。
ただし、時候のあいさつは省略することもできます。また、喪中の場合は、おめでたい言葉は避けましょう。

3. 先方の安否を尋ねる言葉
相手の近況や安否を尋ねる言葉を書きます。相手のことを気遣っているのか伝わるような言葉を入れます。

4. 自身の近況を伝える言葉
相手の近況や安否を尋ねると同時に、自分自身に近況も伝えることで、コミュニケーションのきっかけになります。
ただし、スペースや目的によっては省略可能とされています。

5. 今後のお付き合いをお願いする言葉
相手との関係説を円滑に保つための言葉です。「本年も変わらぬお付き合いの程 よろしくお願い申し上げます」などが挙げられます。

6. 結びのあいさつ
締めくくりの言葉です。「この冬は例年になく寒さが厳しいようです 皆様もどうかご自愛ください」など、相手を気遣うフレーズを入れるのもおすすめです。

7. 日付
はがきを書いた日付を入れます。「令和○○年1月△日」や「令和○○年1月」など、記載すれば、丁寧な印象を与えられるでしょう。


寒中・余寒見舞いはどんな用途で使うのか

寒中・余寒見舞いは季節のあいさつ状ですが、以下のようなケースで用いられることが多いです。

・相手の方から年賀状をいただき、松の内までに送れなかった場合の返礼や年始のあいさつ状として
・相手が喪中で年賀状を送れなかった場合の年始のあいさつ状
・相手が喪中とは知らないまま年賀状を出してしまった場合のお悔やみとお詫び
・自分側が喪中であり、相手が喪中を知らずに年賀状をくださった場合の喪中の報告とお詫び

特に12月に不幸があった場合は、なかなか報告ができない場合もあるでしょう。寒中見舞いに間に合わなかった場合、余寒見舞いとして出すことをおすすめします。


寒中・余寒見舞いの例文

ここでは、寒中・余寒見舞いの具体的な例文をご紹介します。

寒中見舞いの例文

寒中お見舞い申し上げます
冷え込む今日この頃 皆様はいかがお過ごしでしょうか
おかげさまで私どもは無事に過ごしております ご安心ください
世間では流感が猛威をふるっておりますため くれぐれもご自愛ください

寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をいただき ありがとうございました
ごあいさつが遅れ申し訳ございません
厳寒の折 風邪などお召しになられませんようご自愛ください
今年もよろしくお願い申し上げます


喪中の際の寒中見舞い

・喪中の方への寒中見舞い
寒中お見舞い申し上げます
ご服喪中のため 年始のごあいさつは遠慮させていただきましたが 皆様いかがお過ごしでしょうか
お寂しいこの冬は 寒さもひとしおと存じます
世間では流感が猛威をふるっております くれぐれもご自愛くださいませ

・自分が喪中の際の寒中見舞い
寒中お見舞い申し上げます
寒さはこれからが本番ですが 皆様はお変わりございませんか
【故人続柄】の喪中のため年始のごあいさつを差し控え 失礼いたしました
今年もご厚誼のほど何卒よろしくお願い申し上げます


・故人に年賀状が届いた時の寒中見舞い
寒中お見舞い申し上げます
年頭のごあいさつをいただき ありがとうございました
【故人続柄】は【死去年月】に他界いたしました
お知らせが遅れましたご無礼の段 どうかお許しくださるようお願いいたします
故人が生前に賜りましたご厚情に深謝申し上げますとともに 厳寒の折柄 皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます


余寒見舞いの例文

余寒お見舞い申し上げます
先日はご丁寧な寒中見舞いのお葉書をいただきありがとうございました
皆様ご健勝にてお過ごしとのご様子で なによりとお喜び申し上げます
おかげ様で私どもも無事に暮らしております
余寒なお厳しき折 何卒ご自愛ください


余寒お伺い申し上げます
余寒厳しき折 貴社いよいよご清祥のこととお喜び申し上げます
平素は格別のご厚誼を賜り厚く御礼申し上げます
引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒お願い申し上げます


まとめ

寒中・余寒見舞いは、季節のあいさつ状としてのほか、年賀状や喪中はがきの代わりとして幅広く使われています。

先方の近況や安否、自身の近況などを盛り込みながら、個々の事情に合わせた内容を盛り込んで文章を作成するのがおすすめです。
心のこもった寒中・余寒見舞いを、作成してみてはいかがでしょうか。



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