喪中はがきは薄墨を使うのがマナー?

喪中はがきは薄墨を使うのがマナー?

記事の監修者
市 川  愛 〈いちかわ・あい〉

市川愛

プロフィール
葬儀相談員
2009年に終活を考案し、週刊朝日の連載特集「現代終活事情」で提唱を始める。以後、講演活動、葬儀記事や書籍の執筆などを通して、正しい葬儀情報と終活を広めるための活動に従事している。著書に『4週間で無理なくできる 最初で最後の「これだけ終活」』(PHP研究所直販)など11冊がある。

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目次

薄墨を使う理由は?
薄墨を使うのはどんなとき?
喪中はがきは薄墨を使った方が良い?
 ・宛名面(表面)
 ・デザイン面(裏面)
まとめ

薄墨を使う理由は?

冠婚葬祭などで使用される筆ペンには濃墨と薄墨の二種類があります。

一般的に結婚式やお祝いなど慶事用で使用されるのは濃墨、通夜やお葬式などの弔事用で使用されるのは薄墨とされています。
薄墨とは通常の墨色よりもグレーに近い色の墨のことです。

薄墨を使う理由は諸説ありますが、一般的には「突然の訃報で墨を磨る時間がなかったため」「悲しみの涙で墨が薄まったため」と考えられています。
薄墨をつかうことで、急な知らせへの悲しみの感情を表しているのです。

薄墨を使うのはどんなとき?

一般的にはお通夜・告別式・初七日で使用する香典の表書きやお供え物、弔事の案内などには薄墨を使う風習があります。

初七日の次に迎える十九日以降の法事法要では濃墨を使います。
通常、薄墨の使用は、故人が亡くなって間もない頃までとされていますが、地域によってはお通夜や葬儀の時も濃墨でも問題ないとされる場合もあります。

喪中はがきは薄墨を使った方が良い?

では、喪中はがきの場合はどうなのでしょうか。
喪中はがきの場合には濃墨でもマナー違反になることはありません。

中には「喪中はがきには必ず薄墨を使うべき」と、弔事で濃墨を使うのは失礼という認識がある方もいらっしゃいますが、本来、薄墨は弔事の報せを受け取る側がご遺族への心遣いで使用するものなので、ご遺族側から送る喪中はがきを薄墨で書く必要はないのです。

宛名面(表面)

宛名面には住所や氏名を記載するため、濃墨で分かりやすく書くのが良いでしょう。

郵便局では郵便番号を機械で読み取って分別作業を行うので、薄墨の文字では機械が読み取れない可能性があります。
たとえ機械が郵便番号を識別できても、掠れたり濡れたりすると見にくくなり配達員が住所を読み取れないリスクもあるので、喪中はがきの宛名面は、濃墨で書くことをおすすめします。

また、宛名を印刷しても問題はありません。
現在では先方に悪い印象を与えることもありませんし、宛名印刷を利用することで、書き損じることなく綺麗な文字で宛名を印刷できるメリットが大きいでしょう。

デザイン面(裏面)

デザイン面(裏面)は濃墨と薄墨のどちらで書いても失礼ではありません。
ただ、薄墨の挨拶文をみれば、すぐに弔事があったのだということがわかり、喪中はがきであることを明確に表現できます。

また、「悲しみの涙で墨が薄まってしまった」という気持ちを表現するのであれば、濃墨ではなく薄墨を使うと良いでしょう。

まとめ

弔事では悲しみを表すという理由から薄墨で書くことは広く認識されている習慣ですが、喪中はがきは必ずしも薄墨で書かかなければならないわけではありません。

特に最近では宛名面を印刷する方も増え、濃墨で書くのが主流となっている傾向があります。

年賀状欠礼のはがきなので、失礼にならないようにマナーは理解しておくべきですが、大切なのは送る相手と自分の気持ちに寄り添ったものを選ぶことです。


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