喪中はがきの範囲と時期:適切なマナーと送り方を徹底解説
2024.10.10
記事の監修者
市 川 愛 〈いちかわ・あい〉
プロフィール |
喪中は、身内や近親者が亡くなってから一定の期間、祝い事や遊興、旅行などの派手な行動を慎み、故人を偲びながら過ごすこととされています。一般的な喪中の範囲は、故人との親等によって違いがあります。また、喪中のあいだは、慶事を遠慮したり参拝を控えたりするなど、普段の生活とは違うマナーがあります。
さらに喪中には、年賀を欠礼することを伝えるために「喪中はがき」、正式には「年賀欠礼状」を送る慣習があります。喪中はがきは、年賀状をやり取りしている方々に年内に届けるべきもので、送るのに最適な時期があります。
そこで今回は、一般常識として知っておきたい喪中の基礎知識や喪中のマナーと、喪中はがきの出し方について詳しく解説します。
さらに喪中には、年賀を欠礼することを伝えるために「喪中はがき」、正式には「年賀欠礼状」を送る慣習があります。喪中はがきは、年賀状をやり取りしている方々に年内に届けるべきもので、送るのに最適な時期があります。
そこで今回は、一般常識として知っておきたい喪中の基礎知識や喪中のマナーと、喪中はがきの出し方について詳しく解説します。
目次
- 喪中の範囲はいつからいつまで?
- >喪中は長くて13ヵ月で親等により異なる
- そもそも喪中とは?気をつけることは?
- >忌中と喪中の違い
- >忌中は外部との接触を避ける期間
- >喪中は悲しみを乗り越えて元の生活に戻る期間
- 喪中はがきはいつまでに出すべき?
- >12月後半に不幸があったら「寒中見舞い」を出す
- 喪中はがきを出すときのマナー
- >気をつけたい表記ポイント
- >喪中はがきの構成
- >近況報告は書かない
- >喪中はがきのデザインは控えめに
- >喪中はがきを送る相手は葬儀の参列者と年賀状を交換している人
- 喪中に気をつける3つのポイント
- >1. 神社への参拝や神棚のお供えを慎む
- >2. 慶事への参加や実施は控える
- >3. 新年のお祝いを控える
- まとめ
喪中の範囲はいつからいつまで?
喪中の範囲については、実は明確な決まりはありません。しかし慣習として、2親等までの親族において、一般的に認識されている期間があります。喪中は長くて13ヵ月で親等により異なる
喪に服するのは、一般的に2親等までとされています。故人が配偶者か、1親等である父母・義父母・子供・子供の配偶者の場合、喪中は12~13ヵ月です。また、故人が2親等である兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者・祖父母・孫などの場合、喪中は3~6ヵ月が一般的です。
なお2親等までというのはあくまでも目安です。個人の気持ちの整理の問題ですので、3親等以降の関係でも喪に服することは、なんの問題もありません。
また逆に2親等以内であったとしても、同居していなかったり疎遠だったりする場合は、喪中をしないという人も増えています。
故人との続柄 | 親等 | 喪中期間 |
---|---|---|
配偶者 | 配偶者との間に親等は存在しない | 12~13ヶ月 |
父母 | 1親等 | 12~13ヶ月 |
義父母 | 1親等 | 12~13ヶ月 |
子供 | 1親等 | 12~13ヶ月 |
子供の配偶者 | 1親等 | 12~13ヶ月 |
兄弟姉妹 | 2親等 | 3~6ヵ月 |
兄弟姉妹の配偶者 | 2親等 | 3~6ヵ月 |
祖父母 | 2親等 | 3~6ヵ月 |
孫 | 2親等 | 3~6ヵ月 |
そもそも喪中とは?気をつけることは?
喪中とは、近親者が亡くなったときに、故人の死に際して追悼の意を示し、自らの行動を慎むために一定期間喪に服することをいいます。そのなかで「忌」と「服」の期間があり、「忌」は忌中、「服」は喪中を表します。
忌中と喪中の違い
忌中は故人が亡くなってから49日、喪中は長くて13ヵ月とされています。忌中は外部との接触を避ける期間
忌中にあたる「忌」は、外部との接触を避けて身を慎み、故人のために祈りをささげる期間とされています。仏教では「四十九日法要」、神道では「五十日祭」を執り行うことで忌明けします。
喪中は悲しみを乗り越えて元の生活に戻る期間
一方喪中にあたる「服」は、残された家族が悲しみを乗りこえ、通常の生活に戻っていくのに必要な期間とされています。これが前述したように、1親等までは12~13ヵ月、2親等では3~6ヵ月とされている期間です。
もともとは、明治7年の太政官布告により「服忌令」が発令され、親等によって忌中と喪中の期間が細かく規定されていました。
現在は「忌引き」として各事業所や各教育委員会に定められている日数がありますが、「服忌令」などの法令は撤廃されており、
喪に服する期間において明確な決まりごとはありません。