年賀状の返事はいつまで?状況別の書き方マナーとすぐに使える文例集

年賀状を思いがけずいただき、心温まる瞬間を感じる方も多いでしょう。しかし、いざ書こうしようとしても「返事を書いていなかった」「いつまでに出せばよいのだろう」「喪中のときはどう返信すれば失礼にならないか」など、さまざまな疑問や不安が浮かぶ方も多いかもしれません。せっかくの年始のご挨拶ですから、相手に失礼のないよう、丁寧に感謝の気持ちを伝えたいものです。
そこで本記事では、年賀状の返信に関する正しいマナーについて、時期や状況別に分かりやすく解説します。どのような場合でも、自信を持って心のこもった返信が書けるよう、ぜひ最後までご覧ください。
1. 年賀状の返信はいつまで?知っておくべき基本マナー
年賀状の返信には、相手に失礼な印象を与えないための適切な時期があります。いつまでに、どのような形で返事を出すべきか、基本的なマナーをしっかりと確認しておきましょう。
1-1. 原則は1月7日の「松の内」までに投函する
いただいた年賀状への返信は、お正月の「松の内」と呼ばれる期間内に送るのが基本です。
松の内とは、新年の神様(歳神様)をお迎えしている期間を指し、一般的には元旦から1月7日までとされています。この期間内に相手へ届くよう返信を出すのが、もっとも丁寧な対応です。三が日(1月1日〜3日)を過ぎてしまった場合でも、7日までに投函すれば、年賀状として返信して問題ありません。
1-2. 松の内を過ぎたら「寒中見舞い」で対応する
もし、年賀状の準備が間に合わず松の内(1月7日)を過ぎてしまった場合は、年賀状ではなく「寒中見舞い」として返信するのがマナーです。
寒中見舞いは、一年でもっとも寒さが厳しい時期に、相手の健康を気遣うための挨拶状です。「松の内を過ぎてから年賀状を送るのは礼儀に欠ける」という考え方があるため、時期に応じて挨拶状の種類を切り替える心遣いが大切となります。いただいた年賀状へのお礼とお詫びの気持ちは、寒中見舞いに託して伝えましょう。
1-3. 寒中見舞いを出す期間
寒中見舞いを出す期間は、松の内が明けた後(一般的には1月8日)から、暦の上で春が始まる「立春」(例年2月4日頃)の前日までとされています。
この期間内に相手に届くように出しましょう。立春を過ぎた場合は、表題を「余寒見舞い」とし、2月下旬頃までを目安に送ります。大切なのは、時期を逃してしまったからと返事を諦めるのではなく、形を変えてきちんとご挨拶をすることです。
2. 【状況別】こんな時どうする?迷いがちなケースの対応
年賀状の返信では、ご自身の状況や相手の状況によって対応に迷うケースもあります。ここでは、特に悩みがちな3つのケースについて、それぞれの適切な対応法を解説します。
2-1. 喪中の場合
年始の挨拶において、喪中の場合は適切な配慮が必要となります。ご自身、または相手が喪中の場合は、年賀状ではなく「寒中見舞い」で対応します。
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自分が喪中の場合
年賀状をいただいた方へは、寒中見舞いで返信します。その際、まず年賀状をいただいたことへのお礼を述べ、次に「喪中であったため年始のご挨拶を控えさせていただきました」と、喪中で年賀状の返信ができない旨を伝えます。 -
相手が喪中の場合
喪中はがきを受け取っている場合は、年賀状を送るのは控えます。その代わり、松の内が明けてから寒中見舞いを送り、お悔やみと励ましの気持ちを伝えましょう。もし、喪中と知らずに年賀状を出してしまった場合は、できるだけ早くお詫びの気持ちを伝えるため、寒中見舞いを送るのがマナーです。
2-2. 返信が遅れてしまった場合
返信が遅れ、寒中見舞いを出す時期(立春の前まで)も過ぎてしまった場合でも、挨拶状が送れなくなるわけではありません。
この場合は「余寒見舞い」として、2月下旬頃までに出すことができます。その際は「ご丁寧な年始のご挨拶をいただきながら ご連絡が大変遅くなり申し訳ございません」といったように、お詫びの一言を必ず添えるようにしましょう。遅れてしまったとしても、誠意を込めて返信することが大切です。
2-3. 「返信不要」と書かれていた場合
場合によっては、年賀状に「お返事のご配慮は不要です」と添えられていることがあります。この文言は、返信の手間を気遣う表現であるため、原則として返さなくても失礼には当たりません。
しかし、特にお世話になっている上司や、今後も親しくお付き合いを続けたい友人など、感謝の気持ちを伝えたい相手であれば、返信しても問題ありません。その際は、相手の負担にならないよう、簡潔なメッセージを添えた寒中見舞いを送ると、より丁寧な印象となるでしょう。
3. すぐに使える!返信の基本構成・相手別の文例集

ここでは、実際に返信を書く際に役立つ基本構成と、具体的な文例をご紹介していきます。マナーを守りながら、あなたらしい言葉を加えてアレンジしてみてください。
3-1. 返信を書く際の基本構成と注意点
年賀状や寒中見舞いには、基本的な構成の型があります。その流れに沿って書くことにより、相手の失礼に当たらない、整った文章を作成できます。
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賀詞(または季節の挨拶)
年賀状の場合は「謹賀新年」などの新年を祝う言葉、寒中見舞いの場合は「寒中お見舞い申し上げます」といった季節の挨拶を最初に書きます。 -
お礼の言葉
賀詞を書いたら、年賀状をいただいたことへの感謝の気持ちを伝えます。 -
本文
相手の健康や幸せを願う言葉や、ご自身の近況報告などを書きます。返信が遅れた場合は、ここでお詫びの言葉を述べましょう。 -
結びの言葉
今後も変わらぬお付き合いをお願いする言葉や、相手の健康や活躍を祈る言葉で締めくくります。 -
日付
「令和〇年 元旦」「令和〇年 一月」のように、日付を記載します。
また、日本の伝統的な書状では「、」や「。」など、句読点は使わないのが丁寧なマナーとされています。句読点の代わりにスペース(空白)を入れるなどして、読みやすい工夫をしましょう。
3-2. 【文例】相手別の書き方(上司・友人)
送る相手との関係性により、言葉のトーンや賀詞の選び方が変わります。
- 上司など目上の方への返信
目上の方には「謹」「恭」など、敬意を表す漢字が入った「四文字の賀詞」を使うのがマナーです。「賀正」「迎春」といった二文字の賀詞は、簡略的な表現とされるため避けましょう。<文例>
謹賀新年
ご丁寧な年賀状をいただき ありがとうございました
旧年中は大変お世話になりました
本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど よろしくお願い申し上げます
皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます - 親しい友人への返信
親しい間柄の友人には「あけましておめでとう」といった親しみのある挨拶や、少しカジュアルな言葉で近況を伝えても良いでしょう。<文例>
あけましておめでとうございます
素敵な年賀状をありがとう
昨年はなかなか会えなかったけど元気にしていますか
今年こそはぜひ食事にでも行きたいね
また連絡します
本年もどうぞよろしくね
3-3. 【文例】寒中見舞いとして出す場合
松の内を過ぎてしまった場合や、喪中の相手へ送る場合は、寒中見舞いとして返信します。新年を祝う「賀詞」は使わず、季節の挨拶から書き始めます。
- 一般的な寒中見舞いの返信
年賀状をいただいたことへのお礼と、挨拶が遅れたことへのお詫びを簡潔に伝えます。<文例>
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年始のご挨拶をいただき ありがとうございました
年末年始は多忙にしており ご挨拶が遅れ大変失礼いたしました
寒い日が続きますが どうぞご自愛ください
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます - 自分が喪中だった場合の返信
年賀状へのお礼とともに、喪中で年始の挨拶を控えていたことを伝えます。<文例>
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をありがとうございました
昨年〇月に父〇〇が永眠いたしましたので
年末年始のご挨拶を控えさせていただきました
本年も変わらぬお付き合いのほど どうぞよろしくお願い申し上げます
まとめ

今回は、年賀状の返信に関するマナーについて、時期や状況、具体的な文例を解説しました。
要点をまとめると「松の内(一般的には1月7日、地域によっては15日)までに出す」、「松の内を過ぎたら、寒中見舞いで対応するのが一般的」、「喪中などの状況に応じて、適切な対応を心がける」の3点が重要です。
さまざまな決まり事がありますが、もっとも大切なことは、年始の挨拶をいただいたことへの感謝と、相手の幸せを願う気持ちです。ぜひ、本記事でご紹介したマナーや文例を参考に、あなたの心のこもったお返事を送ってみてはいかがでしょうか。
記事の監修者

.a Career代表
国家資格キャリアコンサルタント/ワークプレイスハラスメントカウンセラー/研修講師。
医療・航空・行政で培った経験を活かし、品格ある接遇やビジネスマナー、書面での礼節(年賀状・挨拶状・ビジネス文書など)に関する研修を実施。組織の信頼と品質向上を支援し、企業研修や講演でも高い評価を得ている。



