夫婦で出す年賀状 気が利く妻はここが違う!

結婚をすると、義理の両親や親戚とも家族付き合いをする必要があります。今回は、義理の両親や親戚に年賀状を出すときのポイントと例文について解説していきます。
結婚すると相手方の家族ともお付き合いをしていくことになります。義理の両親や義理の親戚との距離感の取り方や礼儀は難しいもので、年賀状を出すかどうかについて悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、義理の家族に出す年賀状についてご紹介していきます。例文も掲載しているので、年賀状を作るときの参考にしてくださいね。
義理の両親や親戚にも年賀状を出すべき?
そもそも、義理の両親や親戚に年賀状を出す必要はあるのでしょうか。
義理の家族と良好な関係を築くためには、できるだけコミュニケーションを密に取り合うことが大切です。日頃あまり会う機会がない義両親や親戚の場合、年賀状は近況報告などによりコミュニケーションを取り合う絶交のチャンスになります。
日頃から頻繁に会っていたり年末年始に訪問する予定があったりする場合は無理に出さなくてもかまいませんが、会う会わないに関係なく礼儀として出している方も少なくありません。年賀状をもらって迷惑に感じる人はいないので、「出すべきかどうか悩んでいる」という場合は、良好な関係を築くためにも出しておくことをおすすめします。
年賀状を送っても返ってこない場合はどうする?
こちらから年賀状を送っても返ってこない場合は、どうしたらよいのでしょうか。
年賀状が返ってこないときは、以下の原因が考えられます。
- 相手が喪中だった
- 自分の名前を書き忘れていた
- ライフスタイルの変化で年賀状を出す余裕がなくなった
もしも上記に当てはまらない場合、年賀状を出す習慣がない方なのかもしれません。まずは2~3年年賀状を出してみて、それでも返事が来ない場合は年賀状を出すことをやめるという選択肢もあります。
ただし、メールや電話で年賀状のお礼などを連絡してくれた場合は、次の年以降も年賀状を出しても嫌がられることはないでしょう。もしも相手が年賀状を出す習慣のない方の場合は、年賀状を受け取るのが負担に思われることもあるので、他の挨拶の手段に切り替えたほうがよいかもしれません。
義理の両親や親戚に年賀状を出すときのポイント
最近は年賀状を出す人が減ってきているので、年賀状についてのマナーをあまり知らない方もいらっしゃると思います。なかには、結婚を機に十数年ぶりに年賀状を作成するケースもあるでしょう。
年賀状は、正しい送り方をしないと「マナー違反」「失礼」だと思われてしまうこともあります。ここからは、年賀状を送るときに押さえておきたいポイントについてご紹介していきます。
(1)書くべき内容を押さえておく
年賀状は一般に、書くべき内容が決まっています。義理の両親など年齢を重ねている方は正しい書き方やマナーを大切にする方が多いので、礼儀にかなった内容を押さえて正しく年賀状を作成する必要があります。
(2)年賀状に書くべき内容
1.賀詞:新年を祝う言葉
2.謝辞:日頃の感謝や近況報告などを簡潔に
3.祈り:相手の健康や幸福、繁栄や活躍を願う言葉
4.お願い:今後の変わらぬお付き合いやご指導をお願いする言葉
5.日付:新年の年号と日付
以上の内容を押さえて、年賀状の文章を作成していきましょう。
なお、年賀状などの儀礼的な挨拶の文章を書くときは、句読点を入れないのが、これまでの礼儀でした。尊敬すべき相手が読みやすいように句読点を入れて助ける行為は、おこがましく失礼だという理由からです。しかし現代では、句読点が入るべき場所を一字空きにしたり、また、句読点を入れた儀礼的な挨拶も多くなっています。したがって、句読点を入れても入れなくても、失礼になることはありません。
(3)賀詞と忌み言葉に注意!
年賀状の文頭に書く賀詞には様々な種類があり、種類によって意味が異なります。一文字であれば「寿」や「福」、2文字なら「賀正」や「新春」などがあり、これらの賀詞は実際に目する機会も多いでしょう。
しかし、1文字や2文字の賀詞は目上の人への敬意に欠けるものだとされているため、注意が必要です。義理の両親や親戚に宛てるときは、敬意を払うためにも4文字以上か文章で賀詞を書くようにしましょう。
(4)目上の人に適した賀詞
・謹賀新年
・恭賀新年
・新年おめでとうございます
・あけましておめでとうございます
・謹んで新春のお慶びを申し上げます
(5)忌み言葉を使わない
年賀状は、新年を迎える喜びやお祝いの気持ちを伝えるものです。お祝い事に関わる手紙や書面では、基本的に不吉な出来事を連想させる忌み言葉を使用しないように注意する必要があります。
年賀状の場合、たとえば以下の言葉が忌み言葉にあたります。
■年賀状における忌み言葉■
去年、終わる、衰える、切れる、離れる、壊れる、崩れる、失う、落ちる、枯れる など
意外かもしれませんが、「去年」には「離れる」と言う意味があるため忌み言葉にあたります。「昨年」など、ほかの表現を使うようにしましょう。
(6)喪中かどうかを確認しておく
年賀状を出す前に、相手が喪中でないかどうかはしっかりと確認しておきましょう。
人によっては、喪中の人が年賀状を受け取ること自体はマナー違反ではないと考える場合もあります。しかし、悲しい出来事があったときにおめでたい言葉が並んだ年賀状が届いてしまうと、より悲しい気持ちになってしまう可能性があります。
「喪中ですが、年賀状をいただくのは問題ありません」と言う申し出がない限り、喪中の方に年賀状を送ることは避けましょう。
(7)パソコンで作成する場合も手書きの文字を入れる
年賀状を一枚一枚手書きで作成する方はそう多くないでしょう。最近は自宅のパソコンでもオシャレな年賀状が作れるため、自宅で印刷してそのまま投函する方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、宛名も本文も全て印刷された年賀状だと、相手に気持ちが伝わりにくいことがあります。場合によっては、義理の両親や親戚の方に「手を抜いているのかな?」と思われてしまうこともあるかもしれません。
きちんと「相手のことを思っている」ことが伝えられるように、年賀状を作るときは一言手書きのメッセージを添えておきましょう。
「送る相手に寄り添った一言」であれば、心の距離がグッと近づいた温かみのある年賀状になりますよ。
〈*注意 ただし、非常に格式を重んじる相手には、手書きのメッセージの追加は失礼になる場合があります。整いを欠いた手紙となってしまうからです。〉
義理の両親や親戚に送る年賀状の例文・文例
最後に、義両親や親戚に年賀状を出すときの例文について掲載します。どんな文面にしたらいいかわからない場合は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
遠方に住んでいてなかなか会えない場合
あけましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりました
お二人がお健やかに新年のスタートを迎えられ 私どもも嬉しく思っております
昨年は夫婦ともどもなにかと忙しく お伺いすることができず申し訳ございませんでした
今年は必ずご訪問させていただきます 久しぶりにお会いできるのがとても楽しみです
その際は おとうさんの大好物の○○をお土産にお持ちしますね
本年もお二人にとって昨年にもましてよりよい年になりますよう お祈り申し上げます
今年もどうぞよろしくお願いいたします
令和○年 元旦
近くに住んでいる場合
新年明けましておめでとうございます
おかげさまで夫婦揃って新年を迎えることができました
昨年もたくさん家庭菜園で取れたお野菜や果物をいただきまして ありがとうございます
いつも美味しくいただいております
○日に改めて新年の挨拶にお伺いすることを楽しみにしていますね
本年もお二人が健康で楽しく過ごされることをお祈り申し上げます
今年もどうぞよろしくお願い致します
令和○年 元旦
まとめ
デキる嫁なら、マナーを守って年賀状を出そう!
結婚をしたら、義理の両親や親戚との付き合いは避けては通れないものです。大切なパートナーのご家族を大切にすると言う意味でも、しっかりと年賀状を送って良好な関係を築いていきましょう。
年賀状を作るときは、いくつか注意するポイントがあります。新年を祝う年賀状で「失礼だ」と思われないように、マナーや注意点に留意して年賀状を作ってくださいね。
記事の監修者

1954(昭和29)年 東京品川生まれ。手紙文化研究 、コラムニスト 、イラストレイターとして幅広く活躍。
古今東西、有名無名を問わず、各種手紙に取材し、手紙の在り方、表現の工夫、コミュニケーションの本来について、日々探求を続けている。